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本誌続き妄想①(act.179 黒の息吹)


久しぶりな本誌妄想です。
(もうすぐ本誌発売だけど…)

初…?ちょっと暗めです。
そして少し長くなりそうです(笑)











「…兄さん…?」

と、気がついた時には私はすでに敦賀さんに声をかけていた。

あなたは誰?

と話しかけるつもりで。

でも、まさかあんな衝撃的な秘密を知ってしまうなんて、この時の私は想像もしてなかったの。








*****



「あなたは、誰なの?」

「…?どういう意味だ?」

「兄さんなら、BJの演技中に笑ったりしない。
だから…兄さんの身体を操ってるあなたは誰?」



一番自然な答えはやはり、敦賀さんの身体の中にカインでもなく、BJでもない誰かがいるって思うことだった。

そう考えると、以前私が路上で絡まれた時の彼の反応も納得がいく。

あの時と、同じ。

敦賀さんの中に、別の人格が存在する…?


「……よく、気がついたな。」


兄さんは微笑みながら私の頭に手を乗せ、一瞬撫でると、すたすたと控室の方へひとり戻ってしまった。

私は、彼が残した言葉がまるですべてを肯定しているようにとれて、少し固まっていた。

そして、私がはっと、意識を取り戻した時にはすでに彼の姿は広いスタジオの出口にあって。

駆け足で追いかけて、控室に戻ったけれど部屋の中に姿はなかった。


「あ…、コンタクトレンズ。外してるのかな」


この後の撮影でBJの顔撮りはないってさっき監督も言ってたし、きっとお手洗いね…。

でも、病的セツなら例え女人禁制領域でも追いかけていった方が自然。

さっきもついていけなかったし、今度は行かなくちゃ。

トイレの前まで行くと、白く濁った小窓から少しだけ黒い人影が見えて。

兄さんが中にいることはすぐにわかった。

ただ、中に他の男性がいらっしゃったら失礼なので。
せめてそっと覗いてからにしよう。
そう思って、ドアに手を添えてゆっくり押した。











AZigI.png



一瞬だった。


鏡に映る敦賀さんの瞳の色が、とても日本人の目の色とは思えないような、透き通った綺麗な青で。

まさかと思って二度見したけれど、その色は間違いなく青かった。

動揺した私は、そのまま兄さんに話しかける勇気が出ず。

ドアをゆっくり閉めてしまった。

勿論、鏡に映っていた瞳を見たのだから。
目は合っていた。


「……どうして…?」

コンタクトレンズ…?

な訳はない。

…ということは、敦賀さんはひょっとして…。









*****




「もしもし、最上です。」

『おー!最上君か、どうした?』

「…実は、社長さんに一応確認しておきたいことがあるんです。」

『ん?なんだ?
もう何か困ったことがあったのか?』

「…困った、といえば困ってるんですが」

『遠慮なく言ってくれて構わんぞ?』

「あの…、敦賀さんて今回『カイン・ヒール』以外にも演じている役がある、なんてことないですよね…?」

『…?それはどういう意味だ?』

「『カイン・ヒール』は二重人格、とか…」

『…そんな設定はないな。』

「そうですか。わかりました、ありがとうございます。」

『おいおい…!こっちはちっともわからんぞ!』


…私は正直に、社長さんに今日あった出来事をすべて話した。




つづく

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