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~妄想ブログ⑦~真夜中のホテル



時刻はAM1:00。


セツに着替えさせられた、眠ったままの最上さんを抱えてホテルに戻った。


ドアの前に到着し、開けて部屋に入ったその時―――…



「……っ」


「セツ?」


「………あっ……つるっ………兄…さん…?」



どうやら『最上さん』が目を覚ましたらしいが、俺がカインを演じてることに気づきすぐ『セツカ』に切り替えたみたいだった。



「………ごめんなさい、アタシ寝ちゃって…」


「………あぁ。」



セツはよろめきながら離れ、一人で歩きだしたが…重心が定まってない様子で、
かなり足取りが覚束ない。



「あ、ありがとっ……着替えてく…る…ゎ……っ」


「………ぁ危なっ…!!」



言い終える前にまた意識を無くし、そのまま床へ倒れていった彼女を、寸前の所でなんとか抱き止めて…
後頭部をぶつけてゴンッなんて鈍い音は響かずにすんだ。

が。


ホテルに運ぶまでも、なるべく意識しないようにしてたのに…
やっぱりこの子に触れ、抱き締めてしまうと、その温もりから離れることが出来なくなる。



(…―――参ったな…)



しかも目を覚ましたのはその一瞬だけだったらしく、彼女はまた深い眠りについていて起きそうにない。



(取り合えず、早くベッドに運んで寝かせよう。)



このままいたら、本気で俺の理性が枯れた輪ゴムのようにブチブチ切れそうだ。


最上さんをベッドに運んでからすぐ、頭を冷やす為バスルームに閉じ籠もった。



(……耐えろっ…俺…)



だから今日は…色々自信がなかったんだ。


何かあった時に思わず手が出てしまい
繋ぎとめてた理性が切れ、暴走しそうで――――…


でも、それではあの子を傷付けてしまうから。


その上『軽蔑』されて…尊敬する先輩ですらいられなくなることも、わかっている。


なのにそれでも。

触れては駄目だとわかっているのに。


本能的な『それ』は押さえようのない衝動だった。



(本当に、よく我慢したよ……。)



シャワーを浴びてからどのぐらい時間が経過したかわからない。


少しは気持ちも冷静になり、バスルームを後にした俺は、相変わらずスヤスヤ眠る彼女に目をやった。


そして、仰向けの状態から動いた様子も無く眠る最上さんを見て、あることを思い出す。



(………ジャケット脱がさなきゃ…な。)



セツの着ているジャケットに手をかけて、不本意ながら、脱がせる為に彼女を抱き起こした。



「………っ」



ジャケットの下は、そのまま寝かせられるような服だって言ってたけど……、
この…下着みたいなキャミソールはちょっと露出が激しすぎやしないか…?



「はぁ……」



ジェリーを少し恨みながら、最上さんをまたベッドにそっと寝かせて、もう一度
頭を冷やしに行こうかと思いかけていた時―――…



「…………敦賀…さん…待って!」


「え?」












skip (3)










バスローブをギュッっと握り締め勢い良く起き上がった彼女は、偶然そこにあった俺の唇にぶつかった。


あまりの勢いに鼻もぶつけて、そのままこの子は再び枕に落ちていった。


こちらも鼻に酷い痛みを感じるが、激しい動揺にそれどころではない。


いくら寝惚けて…無意識に飛び起きたからと言って、今の事実は俺の中で必死に
繋ぎ止めていた理性を砕くのに十分だった。


頭の中の何かが一つだけ切れた音がして、まだ俺のバスローブを握り締めたまま
の最上さんを見つめ、その唇にそっとキスをした。


勿論、彼女は眠ったまま…



「…君からしてきたんだからな。」



言い訳のように呟いた後、彼女がバスローブを未だにさないことをいいことに、
いっそここで眠ってしまおうと、そのまま俺は目を閉じた。




…続く
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