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~妄想ブログ⑥~眠ったままの彼女を連れて…






打ち上げも終わりに差し掛かり、二次会の話が出始めた辺りで俺達は、会場の地下からタクシーへ乗り込んだ。



あれから一度も目覚めることなく眠る最上さんを抱えて、流石に二人きりでは怪しいので、社さんも一緒に一旦事務所まで向かう。



……正直、寝ているこの子を無理矢理『セツカ』にする必要はないだろうし…、今日は一緒にホテルへ帰るべきではないと思う。



でもだからって、こんな最上さんを下宿先のご夫婦に見られるわけにもいかないし
(…未成年に、事故でもお酒を飲ませたなんて言えないだろう。)
電話で社長にも相談した結果、やはりホテルで寝かせようということになった。



『一応言っておくが、手ぇ出すなよ?』


「…わかってますよ。」


skip (2)




電話越しにも、社長のニヤついた表情が想像出来る……。



全く……それが少し揺らいでいるから、ホテルには帰りたくないのに。



『もうすぐテンも事務所に着く筈だからな、もう少し待ってろ。
取り合えずホテルの人間に怪しまれないように、最上くんもセツの格好に着替えさせてから向かうぞ。いいな?』


「はい」



多分何があろうと、初めから社長は最上さんを家に返す気なんかなかったんじゃないかと、その時思った。


………やっぱり俺で遊んでるとしか…。




「社長なんだって?」


「……最上さんも一緒にホテルへ帰れ、だそうです。」


「そうか……頑張れよ、蓮。」



本気で哀れむ社さんの表情を見ると、さらに凹んでくる。


同情じゃなくて…せめていつもみたく笑い飛ばしてほしいんですけど。



「じゃあ、そろそろ俺は帰るから…明日の午前中はオフだし、身体しっかり休めろよ?」

「はい、頑張ります」



俺がそう言うと社さんは苦笑して、事務所を後にした。



「はぁ……」



…でもまだ、ここまで彼女が起きなかったことは幸いだった。



もし、次に『ナツ』で言い寄られたら―――…



……後でこの子を泣かせてしまうことになりかねない。


それどころか、目覚めた彼女に軽蔑されて、存在を抹消されてしまうかもしれない。



「……はぁ」


「どーしたの?蓮ちゃん、ため息ついちゃって」


「あ、いえなんでも…」



到着したジェリーに、いつものキャンピングカーの中でカインのセットをしてもらっている最中、ついまた彼女のことを思い出して、ため息が漏れてしまった。



「それにしても、キョーコちゃんホントに起きないわねぇ」


「…起きたら起きたで大変ですよ?」


「でもちょっと見てみたかったな~!そんな不思議な現象☆やっぱり役者って凄いわね!」


「はは…」


「そうそう、キョーコちゃんの格好は着替えさせなくてもすぐ寝れるようなチョイスにしておいたから、安心してねw
あっ、でも『セッちゃん』ぽくする為にジャケットだけ着させておいたから、部屋についたらそれだけ脱がせてあげてv」


「わかりました、ありがとうございます」



事務所の地下に停めているキャンピングカーから、準備を終えた俺達はそのままホテルに向かい始めた。



続く…
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